こんにちは!企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。
透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆を深め、従業員同士の信頼関係を築き上げ、商品・サービスの独自性を強化します。そして、持続的成長につながる経営の仕組みです。
―人は、好きな相手に「イエス」と言う
社会心理学者ロバート・チャルディーニは、著書『影響力の武器』で、人を動かす原理の一つに、「好意」を挙げました。人は、自分が知っていて、好きな相手の頼みに、「イエス」と言う。当たり前のようで、経営にとって、決定的な事実です。
そして、チャルディーニは、「好意」が、どこから生まれるかを、突き止めました。第一に「類似性」——人は、自分と似た人を好む(意見、経歴、価値観)。第二に「称賛」——人は、自分を褒めてくれる人を好む(驚くことに、その褒め言葉が、明らかにお世辞でも、効く)。第三に「協働」——人は、共通の目標に向かって、共に働く相手を好む。好意は、偶然でも、生まれつきでもない。これらの条件から、設計できるのです。今日は、あなたの会社の「協力」という空気が、この「好意」という通貨で、動いている、という話をします。
―「好意」は、社内協力の、見えない通貨である
ここに、透明資産経営の設計原理があります。チームの中の、協力、助け合い、結束は、「好意」で、動いています。人は、好きな相手のためには、一肌脱ぎ、進んで手を貸し、一歩踏み込む。そして、好きでない相手には、抵抗する。だから、協力的で、結束したチームの空気は、運や、たまたま集まった人柄の問題では、ありません。あなたが、「好意」の条件——類似性、称賛、協働、そして共有された「我々」という一体感——を、意図して設計することで、生み出せるのです。
さあ、あなたの会社の、部署間や、社員間の関係を、見てください。互いに、好意を、抱いているでしょうか。それとも、互いを、「あいつら」と呼び、よそよそしく、身構えているでしょうか。もし、社内に、好意が欠けているなら、いくら「もっと協力しろ」と号令をかけても、協力は、生まれません。協力は、好意の上にしか、咲かないからです。そして、その好意の欠如を、あなたは、社員の「人柄」のせいにしているかもしれない。けれど、それは、好意が生まれる「条件」を、あなたが、設計してこなかった結果、なのです。
だから、「好意」の条件を、設計してください。第一に、「共通の目標に向かって、共に働く」機会を、意図して作る(共に何かを成し遂げた相手を、人は好きになります——以前お話しした、単独では達成できない「上位目標」も、まさにこれです)。第二に、社員が、互いを、本気で「称賛し、認め合う」場を、設計する(お世辞ですら効くのだから、本物の称賛の力は、計り知れません)。第三に、部署や立場を越えて、互いの「共通点(類似性)」に、気づける機会を作る。そして、「あいつら」ではなく、「我々」という、共有された一体感を、育てる。想像してみてください。社員が、互いに好意を抱き、頼まれずとも、進んで手を貸し合う様子を。あなたが、好意という通貨が生まれる条件を、設計したから、です。
協力は、命令では、生まれません。それは、「好意」という、見えない通貨で、動いている。そして、好意は、偶然ではなく、類似性・称賛・協働・一体感という、設計できる条件から、育つ。だから、「もっと協力しろ」と叫ぶ前に、社員が、互いを好きになる条件を、設計してください。人は、好きな相手にしか、「イエス」と言わないのですから。
―勝田耕司
