こんにちは!企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。
透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆を深め、従業員同士の信頼関係を築き上げ、商品・サービスの独自性を強化します。そして、持続的成長につながる経営の仕組みです。
スペイン・マドリードの、コカ・コーラの工場で、こんな実験が行われました。心理学者ジョセフ・チャンセラーとソニア・リュボミアスキーらが、社員たちを、こっそり三つのグループに分けたのです。「与える人(ギバー)」「受け取る人」「何もしない対照群」。ギバーには、密かな任務が、与えられました。四週間、毎週、決められた同僚(受け取る人)に、五つの「小さな親切」を、それと悟られないように、行うこと。コーヒーを持ってくる。言葉で、励ます。感謝を伝える。——そんな、ささやかな親切です。
―与えた人が、いちばん得をし、親切は「ペイ・フォワード」された
数か月後、何が起きていたか。まず、親切を「受け取った人」は、幸福感が、高まっていました。それは、予想どおりです。ところが、最も大きな恩恵を受けたのは——「与えた人」のほうだったのです。ギバーは、人生と仕事への満足度が上がり、抑うつ的な気分が、減っていた。そして、両者とも、「自分は有能だ」「自分で選んでいる」という感覚が、高まっていた。
さらに、驚くべき発見がありました。親切は、「伝染」したのです。親切を受け取った人たちは、そのお返しを、与えてくれた本人にだけでなく、「他の人へ」と、送っていった。その数、対照群のなんと「278%増」。つまり、一つの小さな親切が、受け取った人を通じて、周囲へと、波紋のように、広がっていったのです。親切とは、与えた人を幸せにし、受け取った人を幸せにし、そして、自ら増殖していく——そういう、力を持っていたのです。
―「親切と感謝の空気」を、意図して、種まきする
ここに、透明資産経営の、力強い視点があります。多くの経営者は、親切や感謝を、「コスト」や「一方的な持ち出し」だと、思っています。けれど、この実験が示したのは、正反対でした。親切は、ゼロサムでは、ない。与えた人を最も幸せにし、受け取った人を幸せにし、そして、伝染して、増えていく。つまり、親切と感謝は、まけばまくほど、増える「種」なのです。
さあ、あなたの会社に、この「種」は、まかれているでしょうか。社員は、互いに、小さな親切を、交わし合っているでしょうか。感謝が、行き交っているでしょうか。もし、乏しいなら——あなたは、まけば増える種を、まかずに、放置しているのです。だから、意図して、種まきをしてください。まず、経営者である、あなた自身が、率先して、小さな親切と感謝を、与える。そして、社員が、互いに親切と感謝を交わし合える場や、きっかけを、仕組みとして、つくる。あなたが恐れる「一方的な持ち出し」は、起きません。与えた人こそ、最も豊かになり、それは伝染して、会社全体へと、広がっていくのですから。想像してみてください。あなたがまいた、たった一つの親切が、278%に増えて、会社中に、温かい空気となって、広がっていく様子を。親切と感謝は、経営の「コスト」ではなく、まけば増える「投資」なのです。
―勝田耕司