社会の劇的変化を透明資産で勝ち抜く時代がやってきた!/時代が変わっても不変の心理を見つける
たとえ時代がかわっても、世の中には絶対に変わらない「不変の真理」があります。変わりゆく時代や社会情勢の中で、変わらない真理に目を向けることが、厳しい状況を打破するきっかけとなります。
たとえば、誰もが持っている「幸せになりたい」という気持ちはまさに、不変の真理と言えるでしょう。私たちは誰もが「幸せになりたい」「今よりも良くなりたい」と願っています。
あるいは、店舗や会社を経営している人であれば、「もっとお客さまに満足してもらいたい」と願っていることもひとつの真理です。お客さまの側からすれば、「より良い商品サービスに出会いたい」という気持ちがあることも真理です。
そのような意識や感情は、時代や環境が変わっても変わりません。不変の真理であるからこそ、時代や環境の変化に左右されることなく残り続けていくのです。そこに注目することが大事です。特に社会が変化しているときこそ、不変の真理を意識することが大切です。
他方で、テクノロジーの進化やそれにともなう流行を追い求めていると、変化する時代に翻弄されてしまいます。テクノロジーも、またその時々の流行も、常に変化しています。変わるものを追い続けていても、追い付くことはできません。
そこで重要なのが、不変の真理です。本書で紹介している透明資産はまさに、その不変の真理に着目し、それを具体的な店舗や企業の改善につなげる手法です。不変であるからこそ、どのような時代でも活用し、成功することができます。
透明資産はどの店舗・企業にも存在しています。違いがるとすれば、その存在に気づいているかどうかということと、その透明資産が事業の成否を分けることを理解しているかということ、そのうえで透明資産を活用できているかということです。
「なぜあの店は人気なのか?」という問いに対し、商品力やサービス内容など、表面的なところばかり注目していても限界があります。そうではなく、自分たちができることをふまえたうえで、追求すべき不変の真理を見つけることが大事です。特に飲食業は人肌感ある商売であり、IT企業やメーカーなどとは異なる対応が求められます。
私自身としては、すべてのビジネスは「人」が中心にあると考えています。「会社を良くしたい」「ビジネスを盛り上げたい」「もっと多くのお客さまに来てもらいたい」など、あらゆる思いを体現できるのは、そこで働いている人に他なりません。
だからこそ、一人一人がその会社を良くしようと思い、気持ちを1つにして働いていく必要があります。経営理念や商品・サービスに対する思いを共有すること。社内で共有してこそ、お客さまにも伝えることができます。
自分たちが大切にしている不変の真理をお客さまに伝えることができれば、その時代、どの環境でも成長することができます。それはすなわち、お客さまからの評価や評判も得られることなります。
反対に、不変の真理ではなく、一過性のブームやムーブメントに左右されてしまうと、ただ消耗していくだけです。現代はまさに、どちらの方針で事業をしていくのかを左右する、瀬戸際と言えるでのはないでしょうか。
透明資産という名の不変の真理をしっかりと認識し、現在の仕事に生かしているかどうか。つまり、日々の行動に落とし込んでいるかどうかが、今後の事業経営を左右するポイントになるのです。