株式会社ホスピタソン株式会社ホスピタソン

COLUMNコラム

思い込みのチカラ=6億円相当。

おはようございます。
ホスピタソン勝田耕司です。

僕が産まれる2年前の1968年に、白バイ隊員に偽装した男による3億円強奪事件は起きました。

それから半世紀近く経った2016年、警察官に偽装した数人の男達による6億円相当の金塊が盗まれる事件が起きたのです。

この福岡で起きた6億円相当の金塊事件は、昨年春頃に発生した事件にもかかわらず福岡県警が発表したのは年末という不可解な事実もありますが、、、

僕は、情報化もIT化も格段に進んだ50年がありながら、なぜ?同様の手口に騙され、数億円がいとも簡単に盗まれてしまうのか、と考えました。

どうやら、そこには“思い込み”が人に与える影響が隠されているようなんです。

今回の事件は、6億円分の金塊をいれたアタッシュケースを、何人かの男性で貴金属買取店へ運んでいる途中に、警察官に偽装した男達が近づいてきて職務質問をうけた。警察官(らしき)男達は一瞬のスキを狙って、アタッシュケースを点検するふりをして、奪って車で逃走したのです。

あなたもありますよね?何も悪いことをしていないのに、街で警察官と目が合うと「オレ、何も悪いことしてないよな?大丈夫だよな、、」って自問自答するとき。もしかしたら、運転中にパトカーが目に入ると、法定速度内にもかかわらず無意識に減速してしまうとき。

つまり、人は、『警察官』の服装=『警察官』と決めてしまうのです。

僕なんて、小心者なので、最近よく見る駐車違反をチェックしている人達をみると、『警察官』と誤認してしまうくらいです。

たとえば、ランドセル背負っていれば小学生だと判断するでしょうし、学生服きていれば学生、白衣をきていれば医療関係か研究者だと思い込んでしまうのが普通ですよね。

営業マンは、ジーパンにTシャツで飛び込み営業するのと、スーツにネクタイで営業するのとでは、相手の印象が違うことを知っています。

工場の作業服、農業や漁師もパッとみれば、その仕事がわかる服装です。極端な話し、眼鏡をしていると賢い印象を与えるという人もいますよね。

というふうに、人の思い込みについて、今回の事件から学んだのです。

心理学的にいうと、この思い込みは、人の“無意識”が判断しているといいます。じっくり論理的に判断すればわかることも、瞬間的に“無意識”に判断することが人の心理にあることを知っておかなければいけません。

そして、この思い込みを活用した事例について、飲食店でみるとどんなことがあるでしょうか。

洋食ならコック帽、和食なら板前服が当たり前ですが、お好み焼き店の店主がコック帽、焼鳥店の店主が板前服を着ていれば「こだわっているお店=美味しいお店」と思い込ませることができるでしょう。

最近流行のメニューブックでは、“雑誌タイプ”のものをみかけますよね、これも「雑誌に出たの!=有名なお店」と思い込ませる効果があります。

商品開発や生産工場の責任者が、白衣を着て登場した飲食企業がありましたが、「白衣=研究者=商品をトコトン追究している会社」という印象を与えていました。

お刺身の盛付皿でも、平なお皿に盛りつけるよりも、台付きで目線まで高さをつけた大きな陶器の器に盛りつけると、「高級感=美味しいお刺身」と思い込んでしまうという心理があるそうです。

このように、人の思い込みという心理をうまく利用すると、あなたのお店ももっとお客様を喜ばすことができるのです。

ただし、6億円を強奪できるだけの絶大な効果があるので、くれぐれも“飲食店の本質”を忘れないで下さいね。

今日もあなたを応援しています。

ー勝田耕司

TOP OF PAGE
▲ PAGE TOP