こんにちは!企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。
透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆を深め、従業員同士の信頼関係を築き上げ、商品・サービスの独自性を強化します。そして、持続的成長につながる経営の仕組みです。
―「テストのため」より、「教えるため」に学んだ人が、勝った
ある実験で、学生たちに、文章を読んで学んでもらいました。半分には「あとで、テストがある」と告げ、もう半分には「あとで、この内容を、別の学生に、教えてもらう」と告げた。(実際には、全員がテストを受け、誰も、教えはしませんでした。)
結果は、明確でした。「教えるため」に学んだ学生のほうが、より多くを、より整理された形で、思い出し、とりわけ「要点」について、良い成績を収めたのです。教えたわけでは、ない。ただ、「教える」という予期が、学び方を、変えた。今日は、あなたが社員に「研修を受けさせる」という、最も弱い学び方に投資しながら、最も強い学び方——「教えさせる」——を、放置している、という話をします。
―教えるには、深く理解し、整理し、自分の穴を見つけねばならない
なぜ、「教えるため」の学びは、これほど強いのか。人に教えるには、自分が、深く理解していなければなりません。だから、要点を探し、情報を、筋の通った構造に整理し、優先順位をつけ、概念どうしを結びつけ、そして——自分の「理解の穴」を、発見し、それを埋める。これが「プロテジェ効果(教え子効果)」です。人は、自分のためより、誰かに教えるために、はるかに深く学ぶ。ローマの哲学者セネカも言いました。「教えることで、我々は学ぶ」と。
ここに、透明資産経営の設計原理があります。あなたは、標準的なやり方で、学びに投資しています。社員を研修に送り、そこで、知識を「受動的に受け取らせる」。それが、最も弱い学び方です。最も強い学びは、人が「教えねばならない」ときに、起きる。だから、社員に何かを本当に習得させたいなら、(ただ)受講させるのではなく、「教えさせる」のです——同僚に、チームに、新人に。これは、同時に二つのことを、成し遂げます。教える人を、最も深い学びへと追い込み、同時に、知識を、組織全体へと、広める(=「誰が何を知っているか」の地図を築く)。学習する組織の空気を設計するとは、研修の「消費」を増やすことではない。「教えること」を設計すること——「一人が、一人に教える」を、知識の流れ方にすること、なのです。
さあ、あなたの会社で、学びが、どう起きているかを、見てください。社員は、受動的に研修に出席し、ほとんど吸収せず、大半を忘れていないでしょうか。知識は、それを持つ一人の頭の中に、閉じ込められたまま(そして、その人が去れば、消える)ではないでしょうか。あなたは、最も弱い学び方と、最悪の知識拡散の仕組みを、同時に、使っているのです。その一方で、最も強力なレバー——社員に、互いに教えさせること——は、使われないまま、放置されている。あなたの専門家は、決して習熟を深めず(誰も、それを教えさせなかったから)、彼らの知識は、決して広まらない(誰も、それを手渡させなかったから)。あなたは、研修にお金を払って、浅い学びと、知識のサイロを、手にしているのです。
だから、「教えること」を、文化に、設計してください。誰かが何かを学んだら(研修、プロジェクト、教訓)、それを「教えさせる」——チームへの短い共有、書き起こし、同僚への指導。学ぶ「前」に、「教える予期」を、持たせる(それが、学び方を変えます)。「一人が、一人に教える」を、当たり前にする。問題を解いた人に、その解き方を、教えさせ、教える人が深まり、知識が広まるようにする。想像してみてください。全員が教える会社を——習熟が深まり、知識が流れる会社を。あなたが、学びを、「受け取る」ことではなく、「教える」こととして、設計したから、です。
どんな部屋でも、最も深く学ぶのは、教えねばならない人です。だから、本当に「知っている」会社を築く、最も安上がりな方法は、研修を増やすことでは、ない。「教えること」を、増やすことです。人を、受け取らせるためだけに送るのを、やめて、教えさせてください。全員が教える空気を設計すれば、習熟も、知識も、倍増するのを、あなたは、見ることになるでしょう。
―勝田耕司