ファンが増える動画には理由があった!!知っておきたい「HHH戦略」とは?
こんにちは!
当コラムではもう何度も繰り返し話してきたことにはなりますが、「動画の時代」と言われる今、飲食店においても動画を使った販促は避けて通れません。
撮影のコツや使える機材などをご紹介してきましたが、やはり実際に撮影するとなるとどんなシナリオにすればいいのか悩んでしまうというお声も沢山聞きます。
というわけで本日は、「どんな動画が拡散されやすいのか」「視聴者はどんな動画を観たいと思うのか」「どうすればお店のファンになるのか」など、効果的な動画のシナリオについてお話したいと思います。
飲食店という垣根を払って、様々なジャンルの動画をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧くださいね!
目次
2. 動画には3つの種類がある
(1)HERO動画
(2)HUB動画
(3)HYGIENE動画
1.シェアを生み出す仕組み「HESSE」
TwitterやFacebookなどで、ユーザーが「面白い!」と思ったコンテンツをシェアし、それを見た人が更にシェア…という風にして、どんどん再生回数と話題性が伸びていきます。
では、そのユーザーの「シェアしたい!」という気持ちを呼び起こすまで、一体どんなプロセスを経ているかご存知ですか?
実は、「HESSE」というフレームワークを経て、動画は拡散されるのです。
HESSEでは、動画の存在に触れた人が、どのような感情を持つことで視聴を開始し、視聴を継続し、シェア等のエンゲージメントアクションを行うに至ったかを分解する視点を、5つのセグメントに分けて整理しています。
各アルファベットは英単語の頭文字を取ったもの。
H…Hook(ひっかかる)
E…Enjoy(楽しむ)
S…Sympathize(共感する)
S…Show(見せる)
E…Express(表現する)
の5つになります。
「動画を見つけ(Hook)、視聴し楽しんだり(Enjoy)共感することで(Sympathize)、他のユーザーに見せたり(Show)伝えたくなる(Express)」という順序を経て、動画は拡散されるのです。
つまり、Hookは、人が動画を視聴しシェアする理由として、まず何か心に引っかかるフックが必要なことを示しています。
Enjoyは、原則としてその動画の内容が楽しく興味深いものであること、
Sympathizeは内容が賛同できる内容だったり、納得させられるものであることを示します。
メッセージ性の強い動画はこの「S」に長けています。
Showは、見つけた動画を人に自慢する、披露する理由があることを、
Expressは、自分の想いを代弁するものであったり、物事に対する自身のスタンスをアピールできると感じることを示しています。
シェアまでの流れは、
1.Hook→Enjoy→Showと、
2.Hook→Sympathize→Expressの
二種類に分かれている場合がほとんどです。
1の方がよりインパクト重視の内容が多く、2は色々と考えさせられるような内容が多い傾向があります。
また、1よりも2の方がより深いメッセージを伝えられるため、ブランディングに使われやすかったりもします。
2.動画には3つの種類がある
皆様は「HHH戦略」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
この「HHH戦略」はGoogleが提唱しているYouTubeマーケティング戦略の一つで、動画マーケティングをお考えの方には、ぜひ知っておいていただきたいキーワードなんです。
「HHH」はそれぞれ
ヒーロー(HERO)
ハブ(HUB)
ハイジーン(HYGIENE)
の頭文字をとっており、動画はこの3種類に分けられるとされています。
ご自身のお店にあった動画はどれに分類されるのか、考えながらマーケティングを行うとより一層の効果が期待できます。
では、それぞれどのような特徴があるのか、参考動画も交えながらご紹介していきたいと思います!
(1)HERO動画
HERO動画とは、一言で「人を集める」コンテンツ。
インパクトがあり、話題性に富んだ動画がこのHERO動画になります。
まずは商品やサービスを認知してもらうために用いられます。
やはり入り口部分で、まず多くの人との接点を持つことが大切です。
視聴者のニーズの有り無しに関わらず、とにかく「感動・面白い・可愛い」など、できるだけ多くの人が興味関心を持ちやすく、SNSやWebメディア等でシェアされやすいコンテンツを目指しましょう。
話題になりWeb上で拡散されれば、動画自体の知名度と共にお店の認知度も必ず上がります。
最近では、このような動画が話題を集めました。
宮崎県小林市 移住促進PRムービー “ンダモシタン小林”
フランス人の男性が宮崎県小林市の魅力を伝える動画。
美しい風景に暖かい人々、ありきたりなテイストで動画は進んでいくのですが、ラストが衝撃的…!
<HERO動画制作のポイント>
・「感動」「面白い」「かわいい」など、人間の感情を動かすコンテンツは人々の興味を引くと同時に、シェアされやすい。
(2)HUB動画
前述のHERO動画で集めたユーザーをお店のファンにするのが、このHUB動画。
ブランドとターゲットをつなぐ「ハブ」として機能するコンテンツです。
HERO動画を一度見て、お店や商品に興味を持ったユーザーをリピーターにします。
HUB動画で期待できる効果は、
・次の動画への誘導
・YouTubeのチャンネル登録
・Facebookの「いいね」
など、継続的なエンゲージメントが挙げられます。
従って、HUB動画はHERO動画よりもターゲットを明確にし、ユーザーのニーズを満たした上で「今後もこのお店の動画を継続的に見たい」と思わせることが重要です。
コンテンツ内容としては、商品レビューや学習コンテンツ、メイクコンテンツ、ゲームコンテンツ、さりげなく商品が登場するミニドラマなど、アイデアは豊富に生まれますが、いずれも継続して視聴したくなるようにシリーズ化するのがいいでしょう。
モンスターブライド ルックをクリエイトするメイク法
<HUB動画制作のポイント>
・ターゲット層の興味関心や価値観、好きな世界観を意識したコンテンツを企画する。
・シリーズ動画では、続き物だとわかりやすいようビジュアルに統一感を持たせる。
・YouTubeチャンネル内や動画の説明文、CTAなどを通して、次の動画の配信タイミングを告知する。(できれば毎週、毎月などの明確な配信スケジュールが◎)
・SNSとも連動した企画ができればよりターゲットの幅を広げられる。
(3)HYGIENE動画
最後のHはHYGIENE(ハイジーン)。
一言で言うと、「お役立ち動画」で、リピート視聴者を顧客にするPULL型コンテンツです。
HUB動画で継続的にアプローチできるようになったユーザーを、完全にお店のファンへと変えるのです。
お役立ち動画というと、以下のようなものが挙げられます。
・基本操作説明動画
・HowTo動画
・Q&A動画
こうした悩み解決コンテンツは既に顧客になったユーザー向けだと思われがちですが、HowTo動画やQ&A動画を通じて、商品・サービスのことをより深く伝えることもできるのです。
HUB動画で配信した内容を踏まえながら、HYGIENE動画では更にターゲットを絞り、
想定するターゲットが「ピンポイントで必要とする」動画を制作する必要があります。
完全にPULL型のコンテンツなので、ユーザーにいかに必要とされるかがネックになってくるのですね。
ロフト バレンタインレシピ2014 チョコレートハートタルトの作り方
<HYGIENE動画制作のポイント>
・よく検索されている特定のワードに対して、明確な解決策を示す「お役立ち動画」を企画する。
・動画を通して、ターゲットの課題や欲求に応えられるという印象付けを目指す。
・必要に応じてブランドメッセージや宣伝要素などを含めてもよいが、あくまで動画の後半で。主役は視聴者に役立つ情報とする。
・視聴者には「役立つ動画を毎週配信!」などの文句でYouTubeチャンネルの登録を促す。
3.拡散されやすいテーマを狙う
では、ここからはユーザーが思わず観たくなる動画のテーマについてお話したいと思います。
HUBやHYGIENE動画の前に、まずはHEROで目を引く必要があります。
主にHERO動画に使えるノウハウとなっております。
さて、一つ目はやはり「拡散されやすいテーマを狙うこと」。
「笑ってしまう面白い情報・ネタ」や「アニメ、ゲーム、音楽など趣味の話題」「新商品やサービスの話題」など、特に「日常生活の話題」や「あるある話」、身の回りで起きた不思議なことなど、従来であれば周辺の人とのちょっとしたおしゃべりや自分の頭の中で思い浮かべて終わる出来事が、SNSやインターネットによって拡散される対象となりやすくなっています。
また、ユーザーはネットを通して「他愛も無いおしゃべりのネタ」を拡散し、様々な人からの反応を楽しんでいる側面があると考えられます。
例えば昨今動画サイトwhatsで注目されている動画として、地下鉄で起きたサプライズ動画やフラッシュモブ動画なんかも注目を集めています。
「日常」のシチュエーションで起こったサプライズにより、ユーザーのおしゃべりのネタになっていることが拡散のポイントなのです。
4.議論の輪に入りやすいテーマを狙う
日常で繰り広げられる小さな議論…
そう、明治の「きのこVSたけのこ」なんかも、その典型ではないでしょうか?
議論といっても難しい話ではなく、誰もが話題にしやすく、雑談的なネタの動画や画像の方が拡散されやすい傾向があります。
特にSNS上では、その議論に対しての自分の意見やスタンスもアピールしやすいという点も、拡散につながる理由のひとつです。
5.突っ込みどころ用意しておく
こちらは、元格闘家の須藤元気さんが率いるダンスユニット「WORLD ORDER」の“HAVE A NICE DAY”という動画。
ダンサーたちがロボットダンスのような不思議なダンスを音楽に合わせて踊り、その唯一無比のパフォーマンスが世界中で話題になっています。
テレビでの露出はそこまで多くないですが、YouTubeにアップされた動画を中心に人気を博しています。
こちらの動画では「AKB48」とコラボするなど、その意外性が突っ込みどころとして話題になりました。このような仕掛けを用意しておく事も注目を集めるには必要なのですね。
いかがでしたでしょうか?
しっかりと作りこんだ動画たちをご紹介しましたが、何も予算がたくさんある大企業だけが動画マーケティングをできるというわけではありません。
HHH戦略を行うには、ある程度の動画本数は必要となりますが、動画制作自体は工夫次第でいくらでもコストカットが可能です。
まずはしっかりと戦略を立てるところから始め、あなたのお店や商品にあったシナリオを作っていくことが大切です。
そして、やはり忘れないでいてほしいことは、拡散はもちろん大切ですが、その次への繋ぎ方がさらに重要であるということ。
いわゆる「一発屋」という言葉があるように、一つの動画をヒットさせただけでは時の流れと共に忘れられてしまいます。
多くのの人々の注目を集めた後で、いかにリピーターになってもらい、さらにその先のアクションにまでつなげられるか。
「HHH」の3段階の流れを意識した動画作りがとても大切なのです。
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この記事はWEBホスピタソンの「飲食店動画サポートチーム」のスタッフが書いています。
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