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COLUMNコラム

精神的なつながりこそ危機を克服する力。 コロナ禍でそのことが明らかになった

 

全世界を襲ったコロナウィルス禍は人々の生活を一変させました。コロナ以前の状態にはもう戻れないと言われるなか、生活スタイルも変えざるをえなくなっています。

その中でも最大の変化と言えるのが“三密を回避する”ことではないでしょうか。

密を避ける、つまり人と人とが近距離で接触する機会をなくすことが、感染拡大を抑えるためにもっとも効果的と言われています。だからこそ「人々が触れ合う場所」である飲食店が槍玉にあがり、多くの飲食店が休業や営業時間短縮に追い込まれました。

しかし、人と接する機会が減ってしまったからこそ、触れ合うことの大切さを人々が深く感じるようになったと思います。

私が経営する「まこと屋」のスタッフが生き生きと働く姿を見ていると、そのことを実感します。スタッフが常連のお客さまと交わす会話、こぼれるような笑顔は、フェイスガードやマスク越しであっても店の雰囲気を明るく、楽しいものにしてくれます。

スタッフとお客さまから触れ合いの大切さを教わったこと。これは私にとって、今年の大きな収穫となりました。

触れ合いとは、単に肉体的あるいは物理的な接触だけを指すのではありません。よく「気持ちでつながっている」と言いますが、そういう精神的なつながりこそが大切です。飲食店とお客さまとの関係はまさにそれであり、もっとも重要な「透明資産」です。

人々が精神的なつながりを求めていることは、コロナ禍が拡大しはじめた当初から明らかでした。

経済への影響が深刻になってきた3月から4月にかけて、飲食店支援のためのクラウドファンディングが次々に立ち上がりましたが、厳しい状況に陥った店をなんとか救おうと、想定を大きく上回る支援が集まりました。

一方で、コロナ禍で奮闘する医療従事者を応援しようという動きが食の分野で起こったことも特筆すべきでしょう。レストランが医療機関に弁当を無償で届けたり、医療関係者からのテイクアウトやデリバリーに特別な割引を行なうといった支援の輪が広がっていきました。

「まこと屋」でも、日本赤十字社とユニバーサル ミュージックが立ち上げた医療従事者を応援するためのプロジェクト「#最前線にエールを何度でも」とタイアップし、お客さまや取引先にプロジェクトへの参加を積極的に呼び掛けました。

厳しい状況に立ち向かううえで最大の原動力となるのは、人と人が精神的に深くつながり、そこでお互いに支え合うという気持ちを持つこと。人々があらためてそれを実感したことが、今年の最大の収穫と言えるのではないでしょうか。

ー勝田耕司

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