社会の劇的変化を透明資産で勝ち抜く時代がやってきた!/時代の変化に左右されない真実
私たちは、時代の変化に対応しなければなりません。そのためには、本質を忘れることなく、小さなことをコツコツと積み重ねながら、働く人の思いを大切にして事業を進めていくことが求められます。そして本質は、真理へとつながっています。
時代の変化に左右されない真理や真実を見極めるには、自然に目を向けることが大切です。事実、自然を良く観察してみると、言わば「自然の真理」と呼べるものがたくさんあります。そこには、人間にも共通する真理があると思います。
たとえば、川は山から海に流れていきます。海に流れた水は太陽の光によって蒸発し、やがて大きな雲になります。そのようにして雲が大きくなっていくと、雲は雨になって大地や山々に降り注ぎます。そのようにしてまた川ができるのです。
このような一連の流れは、まさに自然の真理と言えるでしょう。誰かが作ったものではなく、また何かの拍子に変わるものでもありません。昔からそこにあり、これからも変わらず続いていく真理です。そうした現象を観察することは、真理の理解につながります。
人間の世界に目を移してみましょう。私たちの暮らしは、物があふれ、商品やサービスも飽和状態になっています。たとえば食品などについても、日々大量に余っており、食品廃棄物は社会問題にもなっています。豊かさの裏にはそうした実情があります。
ただそれは、地球に誕生したすべての人類が持つ「より良く生きたい」という感情が土台にあることを忘れてはなりません。そのような不変の真理が、社会を形成し、文化を育み、また世界を発展させてきました。未来についても、不変の真理が土台にあります。
「もっと早く遠くに行きたい」という人々の思いから、近代文明は自動車や電車、飛行機などを発明してきました。その結果、私たちの暮らしは豊かになり、かつては難しかった経験や体験を誰もができるようになりました。
一方で、移動の距離や範囲が広がったことによって、人と人との交流が複雑化し、今回のような新型コロナウイルスの蔓延につながったのも事実です。グローバリゼーションがここまで進んでいなければ、影響は世界規模にならなかったかもしれません。
いずれにしても、私たちの過去、現在、未来を形成しているのは、時代の変化に左右されない真実です。特に人間が持つ真理というのは、令和時代あろうと、平成や昭和であろうと、あるいは江戸時代であっても本質的には同じです。
そのような人間真理に根ざしたものこそ、時代の変化に左右されない真実と言えるでしょう。その真実に向き合い、どれほど真摯に追求できているか。それが、これからのマーケティングに必要な要素と言えます。
たとえば、すべての人類が内面にもつ「より良く生きたい」という感情を、自社が提供する商品やサービスで実現できたとしたら、そのマーケティング施策は成功したと言えるでしょう。問題は、そこに真実があるかどうかに尽きます。
多くの消費者ニーズは、「これが欲しい」「あれが欲しい」というように、表面的な部分しか見えていません。しかし、そのように見える部分にのみ対応しようとすると、提供できる商品やサービスもまた、どこでもあるものとなってしまいます。
そうではなく、時代の変化に左右されない真実をつかみ、自分たちが提供しているものに置き換えてられてこそ、消費者ニーズをつかみ、さらにはお客さまをリードするようなものを手掛けることができるのです。
そこでのニーズは、表面的な満足ではなく、お客さまが心から「満たされる」ことを意味します。幸せになりたい、もっとたのしみたいという人間の真理に根ざしてこそ、時代の変化に左右されない存在になれるのです。