『透明資産』経営のススメ【透明資産経営のススメ】「居場所がある」は、福利厚生ではなく、人間の根源的欲求だ

こんにちは!企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。
透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆を深め、従業員同士の信頼関係を築き上げ、商品・サービスの独自性を強化します。そして、持続的成長につながる経営の仕組みです。

―「所属したい」は、食欲や安全欲求と、同じ根

心理学者ロイ・バウマイスターとマーク・リアリーは、1995年、膨大な研究を review し、一つの結論に達しました。人間には、「所属したい(belong)」という、根源的で、極めて強力な欲求がある。安定した、意味ある人間関係を、形成し、維持したいという欲求は、食欲や安全欲求と、同じくらい、人を突き動かす、基本的な動機なのだ、と。

そして、この欲求が満たされないと——人は、感情的にも、認知的にも、深刻なダメージを受け、健康、適応、幸福感が、損なわれる。彼らは、この欲求が満たされる条件を、二つ、挙げました。第一に、「頻繁で、心地よい交流」があること。第二に、それが「持続的で、互いを気にかけ合う絆」の中で、起きること——つまり、周りが自分の wellbeing を気にかけてくれている、と感じられること。今日は、あなたの会社の「エンゲージメント」の正体が、この「居場所」という、根源的欲求だ、という話をします。

―「居場所」は、設計できる

ここに、透明資産経営の設計原理があります。「居場所がある」という感覚は、あったら嬉しい「福利厚生」でも、柔らかい「おまけ」でも、ありません。それは、安全欲求と同じくらい、根源的な、人間の「必要」なのです。それが満たされたとき、人は、深く関与し、粘り強く、最善を尽くす。満たされないとき——人が、交換可能な歯車のように扱われ、「自分など、どうでもいい存在だ」「誰も、自分を気にかけていない」と感じるとき——業績も、健康も、コミットメントも、蝕まれる。

そして、「居場所」には、二つの、設計できる条件があります。「頻繁で、心地よい交流」と、「互いを気にかけ合う、持続的な絆」。だから、深く関与し、コミットする社員の空気を設計するとは、報酬や、福利厚生の問題では、ありません。「居場所」を、設計すること——頻繁で、前向きな交流と、「あなたは、ここで大切な存在だ」「我々は、あなたを気にかけている」「あなたは、我々の一員だ」という、感じられる、持続的な感覚を、設計すること、なのです。

さあ、あなたの会社で、社員が、「居場所」を感じているかを、見てください。彼らは、交換可能な歯車として、扱われていないでしょうか。誰かが、自分の wellbeing を、本気で気にかけてくれている、と感じているでしょうか。それとも、頻繁な交流もなく、持続的な絆もなく、ただ、給料のために、そこにいるだけでしょうか。もし、居場所が欠けているなら、あなたが、どれだけ報酬を上げ、施策を打っても、社員の心は、離れていきます。人は、根源的欲求が満たされない場所に、最善を、注ぎ込まないからです。そして、去っていく社員が、去り際に、本当に失っていたものは——しばしば、給料ではなく、この「居場所」なのです。

だから、「居場所」を、意図して、設計してください。第一に、「頻繁で、心地よい交流」を、設計する(人が、孤立せず、互いに、日常的に、前向きに、関わり合う場を)。第二に、「互いを気にかけ合う、持続的な絆」を、育てる——一人ひとりが、「自分は、ここで大切にされ、気にかけられ、一員として、認められている」と、感じられるように。名前を呼び、その人の人生に、関心を持ち、去る人を、きちんと見送る。想像してみてください。社員が、「ここが、自分の居場所だ」と感じ、その根源的な充足の上で、生き生きと、最善を尽くしている様子を。あなたが、居場所を、福利厚生ではなく、根源的欲求として、設計したから、です。

「居場所がある」は、あったら嬉しいおまけでは、ありません。それは、食欲や安全欲求と同じ、根源的な、人間の必要です。だから、報酬や施策で、社員をつなぎとめようとする前に、彼らに、「居場所」があるかを、問うてください。頻繁な交流と、気にかけ合う絆を、設計するのです。人は、居場所のない場所には、心を、置いていかないのですから。

―勝田耕司