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COLUMNコラム

環境が変わっても透明資産マーケティングは不変

 

かつて、さまざまなマーケティング手法が注目されたものの、その多くは消えていきました。ウェブマーケティングなどにおいても、表面的な活用しかできないのであれば、いずれは衰退していきます。

 

事実、ウエブやSNSの活用は、もはや「活用しているか、活用していないか」という違いでしかありません。つまり、使っていることそのものにアドバンテージがあるのではなく、デフォルトとして使っていることが当然になっているのです。

 

そのように、すでにインフラ化してしまっているマーケティング手法を活用しても、他者を出し抜くことはできません。また、競争優位を実現するような差別化にもつながらず、大きな発展や事業の長期継続に寄与する可能性は低いです。

 

問題なのは、そのようなマーケティング手法が方法論としてではなく、解決策のようにとらえられていることです。つまり、ウェブマーケティングやSNSマーケティングを活用すれば、それで何かが変わると思われているのです。

 

しかし実際には、ウェブやSNSを活用しただけでは何かが変わるわけではありません。お店が急に繁盛したり、企業の業績が急回復したりすることはありません。もちろん一定の効果はありますが、続けていかなければ意味はないでしょう。

 

特に、ウェブやSNSを活用して表面的な情報発信ばかりしていると、情報を発信することが目的化してしまいます。しかし本来は、情報を発信することが目的なのではなく、知ってもらうこと、そして来店や購入につなげることが目的です。

 

ゆえに、発信するべき情報の方向性は明らかです。新商品や開発したサービスを淡々と紹介するのでなく、経営者の人柄や思い、信念、目指すビジョンなどを、包括的に伝えらあれるようなメッセージを発信することが求められます。

 

加えて、発信したメッセージを体現するための商品やサービス、あるいは店舗づくりも重要です。いくら共感が得られるメッセージを発信していても、そのメッセージが実際の商品やサービスに反映されていなければ意味がありません。

 

そしてそれは、社内にスローガンとして掲げているだけでなく、浸透していなければなりません。浸透することによってはじめて、すべてのスタッフが一挙手一投足まで理念やビジョンを体現できるようになり、商品、サービス、環境づくりにつながります。

 

その結果として、お客さまはその店舗や企業ならではの空気感や雰囲気を体感できるようになります。しかもそこには、人の心を魅了する思いや信念が含まれているため、中長期的にリピートしてくれる、まさに優良顧客になってくれるのです。

 

お客さまが求めているおのは、必ずしも目にみえるわけではありません。また、その求めているものが、具体的な形をもって提供されているわけでもないのです。理念、ビジョン、思いなどの部分が、空気となって伝わっていることもあります。

 

現代の厳しい時代において通用し続けられるのは、既存のマーケティング手法ではなく、本質的な価値や普遍性に根ざした透明資産マーケティングに他なりません。そしてそれは、どこにもなかったものではなく、常にあったものに着目しています。

 

それはまさに、人類が元々もっていた不変の真理や事実に根ざしたものです。変化を避けることはできませんが、たとえば状況や環境が変化したとしても、本質を重視していれば生き残ることは十分に可能なのです。

 

*引用;『新戦略 今日から逆風に打ち勝つ会社に変える「透明資産」実践ビジネス活用術』(勝田耕司著・秀和システム刊)

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